責任分岐点

どこで管理責任を分けるか

これは、「いろいろなレイアウト」の節で分類したことと、 ほとんど重なってくる話。

小教区側のサーバーに機能を増やせば増やすほど、 小教区側の管理負担が増加する。

現状、小教区側で「管理」行為ができる人員がほとんど見込めないことを 考えると、画面上で簡単に設定できること以上の管理は小教区側ではできない と考えるのが妥当だ。

とすれば、

は最低限必要だろう。

(少し脇道)

BUFFALOという会社が、ネットワークにつなげるハードディスクという 少し変わった機械を販売している。一見すると、ごく普通なのだが 実は linuxという unix風のコンピュータが内蔵されていて、ハードウェア的には unix機そのもの。外付けのハードディスクとしてみるとやや割高の感は否めないが、 実売価格も26000円程度で、WEBサーバー・メールサーバー ・共有ディスク(120GB)なんでもござれといった機械が入手できる。
なんと言っても、その筐体の小ささ(外付けハードディスク並み)と消費電力の 少なさは、非常に魅力的だ。これなら、 「宅配便で送って、こことここを配線してね」といったFAX並みの手軽さで配れる。

いつまで生産されるかどうかわからないので、これにしよう、という提案ではない。
PCの形をしていると、どうしてもいじってみたくなる人がでてくるけれど、 ADSLルータの中身をねじを回してまでいじくる人はそんなにいないように、 こういう「手も足もない」装置というは、一般の人の無用の操作による トラブルを避けるには有効だと思う。

プロバイダなら話は簡単

単にインターネットへの接続を請け負うプロバイダなら、 責任分岐点は、ルータのWAN端子で分けるや、LAN端子で分ければよいので 話は簡単。ルータの中身については誰が設定するかによって、どちらの 責任かが決まってくる。
いづれにせよ、ルータの先に何を接続しようがすべてユーザー責任だし、 ルータまでデータが届いていなければプロバイダ責任だ。

今回、対象としているのは、もう少し複雑だ。

完全集中型であれば、責任分岐点は、共用サーバーのインターネットへの 接続口で分けるか、小教区毎に設置されるであろうルータ付近で分ければよい。
ルータの設定も、ファイヤウォールの設定程度だから、基本的にはほぼ メインテナンスフリーでできるし、いまどきのルーターであれば、 リモートメインテナンスもそんなに大変ではない。
(ただ、接続するプロバイダごとに、ルータの機種が違っていたりすると、 保守するのは大変なので、ある程度、推奨ルータを設定して、それ以外のルータ を使う場合は、自己責任といった形になるのだろう)

(実は、ファイヤウォールの設定変更をリモートでするというのは、 あまりやりたくないことの一つだ。設定をひとつ間違えると、自分が ロックアウトされるはめになったり、再起動しなくなったりして ニッチもサッチもいかなくなる。 電話の向こうに誰かがいて、最悪でも ファイヤウォールが素通しなるようなモードでリセットできるという 条件がない場合は、本当に緊張する。 インターネットが普及する以前は、 別経路でダイヤルアップモデム経由でアクセスできる道が用意されていたりしたものだが、 今はそういう環境の方がめずらしくなってきた。 )

原則はかなりはっきりしている

  1. 枠組みに関することは、集中管理
  2. アカウントに関係することは、階層的に
  3. 内容に関することは、分散